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登山初心者におすすめ!日本百名山、近畿最高峰の山「八経ヶ岳」

いよいよ本格的な登山を開始!初めての日本百名山は近畿最高峰の八経ヶ岳に挑戦。

およそ2年くらい、近所の低山にコーヒーを飲みに行ったり、簡単な登山ごはんを作ったりして、まったりと登山を楽しんできましたが、そろそろ本格的な登山を体験して初心者から脱却したいとの思いが強くなり、日本百名山に選定された山に登る事を決意しました。

その決意と、挑戦する日本百名山をなぜ選んだのか、そしてその山に登るための計画と準備について、前回記事にしましたので、読んでいただけるとありがたいです。

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今回、登山初心者からステップアップするのにふさわしいと選んだ八経ヶ岳。いつものようにアクセスや概要などの情報とともに写真を交えた登山記録でお伝えしたいと思います。

 

八経ヶ岳の概要・アクセス

まずは八経ヶ岳について、どのような山なのかまとめてみました。

・名前:八経ヶ岳(はっきょうがたけ)別名:八剣山(はちけんさん)山脈全体を指して大峰山
・所在地:奈良県吉野郡天川村と上北山村の境に位置
・山系:紀伊山地
・標高:1,915m
・概要:奈良県及び近畿地方の最高峰で深田久弥の随筆「日本百名山」に記述されている。ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されている。

続いて、八経ヶ岳までのアクセスについてですが、今回、私が選んだ登山ルートは最短ルートの行者還トンネル西口からのルートを選択。行者還トンネルとは国道309号線にありトンネルの西口に有料駐車場の八経ヶ岳駐車場があります。

こちらの駐車場からすぐの弥山(みせん)登山口から八経ヶ岳に登るのですが、公共交通機関がありませんので、自家用車もしくはタクシーの利用になります。ナビは八経ヶ岳駐車場に設定してください。

行者還トンネル西口の様子

駐車場の様子

駐車場に停めると、係の方が料金を徴収にきます。料金は乗用車で1,000円/1日、バイクで300円/1日、マイクロバスで2,000円/1日です。前日から車中泊して早朝から登山する場合は2日分の料金がかかるようです。

駐車場周辺と弥山登山口

駐車場のすぐ向かいが弥山登山口です。今回はこちらの弥山登山口より大峯奥駈道まで急登し弥山を経由して八経ヶ岳頂上へ登るルートを選びました。帰りは折り返して同じルートで下山します。

・ルート
・弥山登山口→・大峯奥駈道分岐→弥山→八経ヶ岳山頂→弥山→大峯奥駈道分岐→弥山登山口

 

軽く準備体操をして、いよいよ日本百名山・近畿最高峰の八経ヶ岳にチャレンジします!

 

八経ヶ岳を登る

大阪から車でおよそ3時間。午前8時前に無事到着。車を駐車場に停めるとすぐに係員が料金を聴衆に来た。車も結構停まっていて、マイクロバスも1台停まっていた。

駐車場の係員詰所のあたりで団体さんが準備体操をしていた。朝8時で駐車場と登山口は結構な賑わいで、タクシーで来ている人もいた。

車から降り、先にトイレを済ませておきます。有料のトイレでとても綺麗。

車に戻り登山靴に履き替えて軽く準備体操をしていよいよ八経ヶ岳に挑戦。

登山口で登山届を提出。張り紙をみてみると・・・

QRコードを読み込んでメールフォームに入力して送信する登山届の方法が書いてあった。試しにやって見ようと思ったが、auでは残念なが圏外で送信することができなかった・・・あらかじめ登山届を書いておいてよかった。

登山届BOXのすぐ横が弥山登山口。ここから今回のチャレンジが始まります。

登山口から少し進むと木で組まれた橋が見えます。この橋をわたると大峯奥駈道の分岐まで急な登り道が続きます。

木の根が階段のようになって降り、急ではあるが比較的登りやすい。今回はトレッキングポールを片方だけ使用して登ります。

かなり急な区間があり、先行していた団体さんに追いついてしまいましたが、気を使っていただき、先に通してもらいました。

淡いピンクの花が咲いています。美しい鳥の鳴き声を聴きながら、息をはずませて登っていきます。

標高が高くなると、景色も変わりあまり背の高くない笹の葉に似た植物が絨毯のように・・・あともう少しで大峯奥駈道の分岐に出ます。

今度は白い花を見つけました。なんという花かはまだわからないのですが、色々調べてみても面白いなぁと思いました。山の花は派手さはないけど、可愛らしいですよね。

大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)の分岐に到着しました。この大峯奥駈道とは吉野と熊野を結ぶ大峯山を縦走する修験道の修行の道で1,000m〜1900m級の険しい峰々を踏破する「奥駈」という峰入修行を行う約80kmに渡る古道の名前です。

一度ザックを降ろし、体をリフレッシュするも先ほど追い越した団体さんの賑やかな声が聞こえて来たので、写真もそこそこにし先に進みます。

大峯奥駈道の分岐からは稜線を歩くためかやや緩やかな登山道が続きます。

写真は弁天の森という場所で、ここでもザックをおろし、一息つきます。雰囲気がよくて写真を撮っていると「いい写真取れましたか?」とニコニコと声をかけてくださる男性の方と少しお話。私の父と同じくらいの歳かな?とても元気で登るのも速かった。

普段は山で人と話すことはないけど、ここでは珍しく3人くらいの人と会話を交わした。あまり山の中でペチャクチャ喋るのは好きじゃないけど、軽く言葉を交わす程度なので嫌ではない。むしろ初めて来た人間だと認識してくれて、適度に情報をくれたのでありがたかった。

ゴツゴツした岩が増えてきたら、弥山への最後の登りが近づいて来たしるしです。

この階段から個人的にキツくなって何度も足を止めてしまった。

時折、見晴らしい場所があり、少し癒されては前に進むを繰り返します。

目の前に小屋が見えて来た。ようやく弥山の避難小屋に到着。

到着し、安堵の表情で弥山のネームプレートを撮影していると、先ほど声をかけてくれた方が、「お疲れ様!」と暖かい労いの言葉をかけてくれた。少し疲労した顔で私も「お疲れ様です!」と返します。少し休憩したかったが、弥山の休憩場所は人が多いため、そのまま八経ヶ岳山頂を目指します。

ここ、弥山の小屋では宿泊も可能で、昼過ぎから登って宿泊し、ご来光を見るために早朝、八経ヶ岳に向かうこともできるのだそう。これもその親切な方が教えてくれた。山小屋に泊まり、ご来光を見るために早朝登山なんて、近畿ではできないと思っていたが、ここでは可能。機会があれば体験してみたい。

弥山から八経ヶ岳山頂がすぐ目の前に見える。すごく近くに見えるのだが、疲労しているため、なかなかたどり着かない。弥山からは少し下ってからまた登りになるが勾配は比較的緩やか。

途中にある、オオヤマレンゲの自生地。花は咲いていないが美しい風景に自然と足が止まり、夢中でシャッターをきった。八経ヶ岳山頂はもうすぐそこ。

標高が高いせいか、枯れ木が目立つ。ここは八経ヶ岳山頂。別の登山者が、大台ケ原と雰囲気が似ていると話していたが、近くにあり気候が似ているからだろうか?

それでは山頂の風景をしばしお楽しみください。

ここが近畿で一番高いところ!近畿最高峰に登頂!感無量でした!

石積みにはお札があり、写真の左側に見えるように錫杖(しゃくじょう)が祀られています。山頂は結構なスペースがあるので、ザックをおろして食事をされる方もいました。

近畿最高峰というだけあって景色が素晴らしい。今までの低山とは比べ物にならない眺望に、しんどかったけど来てよかったと思いました。

しばらく景色を楽しんでいると、団体さんが到着されたので、入れ替わりに下山します。弥山に戻ると、どんどん人が登って来ていたので、人気の山なのだと再認識しました。

同じルートで下山するので、登山レポートはここで終わりですが、下山中に野生の鹿に遭遇。

近場の低山ではまず遭遇することがないので、すごく新鮮でした。

 

今回のルート・コースタイム・高低グラフ

今回のルートは行者還トンネル西口にある弥山登山口から大峯奥駈道の分岐(出合)、弥山を経て八経ヶ岳頂上というルートで往復で約12km時間は余裕を持って予定した7時間より12分ほどオーバーしました。

高低グラフです。登山口ですでに標高1100mあります。実質登りは800mほどですが、結構しんどかったように思います。序盤の急登で体力を持って行かれたような感じ・・・

コースタイムは以上の通りで、ヤマレコMAPでは歩くペースは標準とのこと。登山初心者で大体往復7時間くらいのプランで大丈夫だと思います。

八経ヶ岳に登った感想とまとめ

さすが日本百名山に選定された山で、今までに登った山の中で一番ハードでした。人気もあり登山者がたくさんおられて、休憩ポイントは賑やかでした。

すれ違う人との挨拶も盛んで、色々教えてくれる人もいて、登山者の質がよかった。

序盤の急登では、石が転がっているので、下の人に配慮しながら登って行く必要があると思いました。

登山道は非常にわかりやすく、迷うこともありませんし、人も多いので初心者でも安心して登ることができます。

弥山小屋の手前あたりから眺望がよくなり、八経ヶ岳山頂ではほぼ360°のパノラマビューが楽しめます。オオヤマレンゲの自生地も美しく見応えもあります。

非常に満足感のある山なので、近畿地方にお住いの方には是非挑戦して頂きたい山です。その他の地域にお住いの方には、少し遠くてアクセスが大変ですが、弥山小屋に宿泊も可能なので、ご来光登山も可能です。

人が多いので、山頂ではあまりゆっくりできないこともあります。特に団体の登山者には注意が必要で静かな山がいっぺんに騒がしくなるので、静かに山を楽しみたい方は、時間をもう少し早めた方が良いと思います。

今までの低山登山とは違い、日本百名山の選定基準通り、登りごたえがあり景色もよく、美しい自然を満喫できて最高の登山となりました!

今回は初の日本百名山にチャレンジということで、ニコンの一眼レフカメラD5300を首にぶら下げ登山しました。かなり首や肩に負担がかかりヘロヘロでしたが、綺麗な写真で記事を書きたいと頑張ってみました。いかがでしょうか?

まだまだ写真は下手くそでお見苦しいでしょうが、良い写真を掲載できるように練習していきたいと思います。

次の記事は・・・

この登山がきっかけて、もっと首や肩に負担をかけずに一眼レフカメラを登山時に持ち運びできないかと考えるようになりました。そんな色々なアイテムについての記事です。

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