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登山レポ

青空と眺望が素晴らしい伊吹山[アクセス・登山情報]

近畿に3つある百名山のひとつ「伊吹山」に登って来ました!

こんにちは!ナオです(@PressOutdoor)今日もお読みいただきありがとうございます!

あまり高い山が少ない近畿地方ですが、日本百名山に選定された山が3つあります。近畿最高峰の「八経ヶ岳」に雨が多い事で有名な「大台ケ原」そして、新幹線からも見える滋賀県最高峰のどっしりした山の「伊吹山」です。

近畿最高峰の「八経ヶ岳」は登頂済みで、その時の登山の様子や、アクセス、登山ルートなどの情報をまとめた記事がありますので、よろしければお読みください。

登山初心者におすすめ!日本百名山、近畿最高峰の山「八経ヶ岳」

そして今回は、近畿にある日本百名山2座目に挑戦!という事で滋賀県にある「伊吹山」に登って来ました。

今回もアクセスや駐車場、登山コースなどの情報を実際の登山の様子と共にお伝えしたいと思います。

伊吹山とはどんな山?

滋賀県側から見た伊吹山

伊吹山(いぶきやま・いぶきさん)は滋賀県米原市と岐阜県揖斐郡揖斐川町、不破郡関ヶ原町にまたがる伊吹山地の最高峰で標高1,377mの日本百名山に選定された山です。

山頂には一等三角点が置かれています。山頂は滋賀県米原市。滋賀県の最高峰でもあります。

古くから霊峰とされ、「古事記」や「日本書紀」にも登場し、近くには古戦場で有名な関ヶ原があります。

1,965年に伊吹山ドライブウエイが開通し、9合目までは車で登る事ができ、山頂部は観光地化しています。

山頂には、売店があり一部は夜間登山の仮眠所として開かれています。(営業期間5月〜10月)山頂一帯でのテント泊は禁止されています。

新幹線や名神高速道路からも見る事ができるので、登った事のない方でもおなじみの山ではないでしょうか?冬の雪化粧した伊吹山はとても美しいです。

伊吹山へのアクセス・駐車場

伊吹山へのアクセスについてです。

(公共交通機関を利用の場合)
JR東海道線近江長岡駅下車、近江鉄道バス(湖国バス)曲谷総合線の伊吹登山口行き利用。伊吹登山口下車(運賃:片道360円)

(車の場合)
伊吹登山口に有料の駐車場があります。(500円)

登山口に一番近く、下山後に汚れた登山靴を洗えるように水場とブラシが完備されていて、非常に便利です。

ナビを伊吹山登山口に設定すると迷わずにくる事ができます。駐車場代を安くしたい方は近くに300円の駐車場がありますので、そちらを利用してください。

名神高速道路米原インターより伊吹登山口まで、車でおよそ20分ほどです。

今回のコースは?

今回は「表登山道」と呼ばれるルートで頂上まで登り、同じルートで下山します。登山口から頂上までおよそ3時間20分のロングコースです。

登山口から山頂までの距離はおよそ6.4kmで、折り返して下山すると、トータル12.8kmです。

登山口は標高およそ200m。そこから山頂1,377mまでおよそ1,200mほど登るコースです。5合目から9合目にかけて急勾配のつづら折の登山道になります。

伊吹山登山の様子

それでは、今回も写真を撮りながら伊吹山を登って来ましたので、登山の様子を簡単にまとめてご紹介します。

伊吹山の登山口も登山届と提出箱が用意されていますので、山行の予定や装備などを書いて提出します。

ボードには登山道の状況(雪の量など)や山野草や花の開花情報が書かれていますので、チェックしながら準備をします。

準備ができたら、軽くストレッチをしてスタート、頂上まで長い道のりですので、ゆっくりゆっくり登っていきます。

1合目までは静かな林の道が続きます。石が多いので注意して進みます。

林を抜けると1合目です。目印は「旅館 伊吹高原荘」です。

すぐ上に1合目の公衆トイレがあります。登山口のトイレがいっぱいの場合はこちらを使用しましょう。

1合目から上は木がありません。日が直接当たるので、夏場は帽子が必須アイテムですね。

高い木々がないので、振り返ると琵琶湖方面が一望できます。こちらはスキー場のようですね。

3合目の手前で目の前にどーんと伊吹山が見えて来ます。あの上まで行くのかと思うと、まだまだ長い道のりです。

3合目に到着です。こちらにも公衆トイレがあります。公衆トイレはこの先、山頂までありませんので、済ませておいた方がいいです。(冬季期間中は3合目と山頂の公衆トイレは閉鎖されるので、1合目の公衆トイレを利用しましょう。公衆トイレ・避難小屋の閉鎖などの情報は、米原市のホームページで確認できます。)

www.city.maibara.lg.jp
こちらもご覧ください!
伊吹山の施設(トイレ、避難小屋)の状況|米原市
https://www.city.maibara.lg.jp/ibuki_camera/10147.html
伊吹山の施設(トイレ、避難小屋)の状況をお知らせします。

4合目より琵琶湖方面。この日は霞んでいて琵琶湖は見えず・・・

天気はよかったので登山者もたくさんいましたが、登山道が広いためこの辺りまでは混雑知らずでスイスイと登る事ができます。

ようやく半分の5合目まで来ました。登り始めてからおよそ70分ほどで到着です。ここからは、登山道も細くなり勾配もきつくなって来ます。

ザックを一度おろして肩をストレッチ。山頂まではあと標高400mほど登ります。

少し大きめの石がゴロゴロとした登山道。足元を確認しながら上がります。琵琶湖方面は霞んでいましたが、伊吹山上空は青空でにっこりです。

小屋が見えて来ました。6合目の避難小屋です。小屋の向こうの山頂まで細い登山道がくねくねと続いています。

振り返り琵琶湖方面を見ますが、霞んだまま・・・琵琶湖の眺望は今回おあずけのようです・・・先ほどの3合目のスキー場と6合目の避難小屋が見えますね。

結構な傾斜なのがわかるでしょうか?まわりに木々がないので、ずっとご褒美をもらいながら登っているカンジ。「好きだわぁ〜この山・・・」などとニヤケて進みます。

あともう少しと、見上げる首の角度は中央アルプスの千畳敷カールを登った時とほぼ同じ。まるで森林限界を超えた3,000m級の山に登っているかのような気分が、ここ近畿の滋賀県で味わえるとは・・・素敵です。

9合目からは緩やかな登山道になります。前日の冷え込みで雪が残っていましたが、溶けてぐちゃぐちゃに・・・ゲイター装着しておけばよかったと後悔しつつ進みます。(持ってるのですが、装着するのが面倒で・・・ダメですね・・・)山頂の小屋が見えて来ました。あともう少しです。

山頂に到着!風が強く、汗だくで体が冷えてしまうのでダウンジャケットを着るほどの寒さです。

山頂にはベンチも完備。風が強いので誰も使っていませんでした・・・その後ろに見えるのが、夜間登山の仮眠所です。結構大きいのでびっくりしました。

風が強いのと寒いので、一般の観光客の人たちはすぐに引き返して行きます。軽装の登山者も同様。こんな時、ダウンジャケットなどの防寒装備をきっちり持って来ておいてよかったと思います。人が少ない山頂でゆっくりできるので。

山頂はぐるりと1周できる周回コースがあり、伊吹山1等三角点などを巡る事ができます。また、春から秋にかけて「天然のお花畑」を見る事ができます。空が青く白い雪が残る周回コースを散歩するのは本当に気持ちいいです。

遮るものがない山頂からは360°の大パノラマが広がり、遠くは中央アルプスまで見えるそうです。残念ながらご覧の通り霞んでいてわかりにくいですが、岐阜方面には雪化粧をした山々がうっすら見えています。

夜には琵琶湖方面の夜景も楽しめそう。是非この素晴らしい景色を楽しみに登って見てはいかがでしょうか?

珍しく山頂に人が少ないので、食事の準備に取り掛かります。風が強いため、ベンチでお湯を沸かす事ができず、風を遮る岩の陰でお湯を沸かします。

イワタニのジュニアバーナーと激安ボンベのシステムでは、この寒さと風でなかなかお湯を沸かす事ができません。火力が弱い・・・(風にも弱い・・・)

折りたたみの風防を使おうかと思いましたが、それも飛ばされそうなくらいの風・・・高火力の本格的な登山用シングルバーナーが欲しくなりました・・・

結局、沸騰しなかったお湯をカップヌードルに注ぎ、カリカリの具材と少しかた麺な感じで美味しくいただきました。(かた麺好きですが、これは少し違いました・・・)

持って来てよかった、ライトダウンジャケット。これを着ると、全く寒く無くなります。それでいて軽量コンパクト。季節外れの寒い日がたまにくるので、まだまだクリーニングに出さずにザックに忍ばせておいています。

久しぶりに山頂でゆっくり食事をしましたが、お湯が沸かないのでコーヒーはおあずけ。登って来た登山道を下山します。登山道が狭いのと、勾配がきついので譲り合いながらゆっくりと下山しましょう。

無事に下山!お疲れ様でした。

下山後のお楽しみの温泉は?

伊吹山登山口周辺(滋賀県側)には薬草風呂や銭湯がありますが、今回はせっかく米原まで来たので岐阜県側の温泉に行ってみたいと思います。

今回利用させて頂いた温泉は「池田温泉」です。

岐阜県と聞くと少し遠いような気がしますが、伊吹山登山口から池田温泉まで車でおよそ30分ほどで到着します。意外と近いので、是非利用してみてください。

お風呂の写真はありませんが、露天風呂完備で無色でとろみがあり、程よい湯温で足を伸ばし、ゆっくりと浸かり登山の疲れを癒す事ができました。今回は本館を利用しました。(本館と新館があります。)

池田温泉  〒503-2428 岐阜県揖斐郡池田町片山3021-1 TEL 0585-45-1126
入浴料:大人500円(中学生以上)小人300円(3歳以上〜小学生)幼児無料(〜3歳まで)
*本館も新館も同料金です。

すぐ隣に道の駅もあり非常に便利ですよ。

伊吹山の感想とまとめ

今回は近畿に3つある日本百名山のうちの一つ「伊吹山」に登りましたが、いかがでしたでしょうか?最後にもう一度伊吹山のおさらいと、感想でこの記事を締めたいと思います。

伊吹山は滋賀県岐阜県にまたがる伊吹山地の主峰で、標高1,377m日本百名山に選定された山です。

今回登ったルートは滋賀県米原市側の上野という所にある「伊吹登山口」から山頂を目指し折り返すコース(表登山道)で登山口のすぐの所に、有料の駐車場があります。(500円)

表登山道から山頂まで、およそ1,200m登り3時間20分ほどかかります。1合目までは樹林帯の登山道を進み、それ以降は眺望を遮る高い木々などはなく、天気がよければ琵琶湖方面の景色を見ながら登る事ができます。

5合目以降は勾配がきつくなり、登山道も狭いつづら折りが続きます。9合目から山頂部は天然のお花畑が広がりロープが張られた遊歩道となります。

山頂には山小屋、売店、夜間登山の仮眠所や公衆トイレがあり、一等三角点が置かれております。また、伊吹大明神と日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が戦ったという物語があり、日本武尊の石像が設置されています。

春から秋にかけては「天然のお花畑」を見る事ができます。

また、伊吹山スカイラインで9合目まで車で来る事ができます。

・登山後の感想

近畿在住の私としては、必ず登っておきたい山でしたが、なかなか登る機会がなくようやく登る事ができました。近畿にある3つの日本百名山のうちの一つという事で、ずっと視野に入れていましたが、「伊吹山スカイライン」で山頂が観光地化している事で、混んでいるのではないか?せっかく登ってもゆっくりできないのではないか?という懸念があり、なかなか気が進みませんでした。

しかし、当日は雪も残り風も強かったので、登山者や観光客は多かったですが、すぐに引き返す人が多く、ゆっくり山頂で昼食をとる事ができました。

天然のお花畑には早すぎたようですが、青い空と白い雪が綺麗な山頂でした。

登山道は、1合目の公衆トイレから遮るものがないので、素晴らしい景色を楽しみながら登る事ができます。高度がどんどん上がっている事がすぐにわかるので楽しいのですが、夏場は直射日光でかなり暑くなると思います。帽子、水分の確保は必須ですので、夏場に登られる方は頭に置いていただきたいです。

休憩ポイントも多く、長丁場の登山ですがご自身のペースを守りつつゆっくり楽しみながら登っていただきたいです。

近畿にいながら、森林限界を超えたかのような登山を味わえるので、とても楽しかったです。5合目以降の急勾配のつづら折りの登山道では、中央アルプスの千畳敷カールを登った時のことを思い出しました。

こんな見晴らしのいい登山道ならもっと早く登っておけばよかったと思いました。登山でしか味わうことのできない風景なので、スカイラインを使って山頂に来るのとは、やはり違いますね。

山頂からの眺めも、スッキリ晴れれば最高です。今回はモヤってましたが、肉眼で岐阜方向には雪化粧した高峰が見えました。澄んでいれば中央アルプスも見えるとのことなので、眺望も言うことなし。

1合目以降はずっと眺望のご褒美をもらいながら進む素敵な山です。私はそんな感じで登りました。ずっとニヤけていたのをこの記事を書きながら思い出しました。

距離と登山時間は結構ありますが、初心者でも楽しめる山です。車ではなくご自身の足で一歩一歩楽しんで登ってもらいたい山です。

下山後の温泉は岐阜県側にある池田温泉へ。伊吹登山口から車で30分ほどの比較的近い所にあります。道中の道も混雑するような道ではなくスムーズにアクセスできました。

料金も500円とリーズナブルで露天風呂も2つあります。熱すぎない程よい湯加減で無色でとろみのあるお湯に浸かり。春の爽やかな風を感じながらゆっくりと登山の疲れを癒しました。下山後のお楽しみにおすすめの温泉ですので、ぜひ伊吹山とセットでお楽しみください。

近畿にある日本百名山で登ってない山は「大台ケ原」のみとなりました。今年中にチャレンジしたいと思います!今回も長々とお付き合いありがとうございました。