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登山用シングルバーナー(ストーブ)の選び方〜おすすめのバーナーはこれ!〜

本格的な登山用のシングルバーナーが必要になった・・・でもどれを選べばいいの・・・?

こんにちは。ナオ(@PressOutdoor)です。今日もお読みいただきありがとうございます。

私の登山の食事といえば「ラーメン」。普段は、太ってしまうので制限して食べないようにしているのですが、登山の時だけは特別に食べてもOKにしています。そんなラーメンを伊吹山の山頂で、素晴らしい景色とともに食べようと楽しみにしていましたが、山頂では雪が残る寒さと風でお湯が沸かない事がありました。

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イワタニのジュニアバーナーと100均のカセットボンベではお湯が沸かず・・・

おかげでお湯を入れたカップ麺は硬めで具材はカリカリ・・・せっかくのラーメンなのに残念でなりませんでした。今使っているシングルバーナーでは標高の高い山や強い風には弱いので、登山用の本格的なシングルバーナーが欲しくなりました。

そこで色々と調べてまとめてみました。これから登山用のシングルバーナーの購入や買い替えをお考えの方にぜひ読んでいただきたいです。おすすめのバーナー紹介もありますよ。

登山用シングルバーナーとはどういうもの?

登山用シングルバーナー(別名、ストーブと呼ぶ場合もあります。この記事ではシングルバーナーでご紹介します。)はその名の通り、登山時に使うことを想定して作られたバーナーで、風にも強く気温が低い標高の高い山でも高火力で使える頼もしいアイテムです。

上の写真のものは登山用シングルバーナーの一つで、OD缶と呼ばれるガスカートリッジをバーナー本体に取り付けて使います。ゴトクが風防の役目をして、高火力で強風や寒さに強いのが特徴です。

今まで使っていた、イワタニのジュニアバーナーも一応は登山用のシングルバーナーになるのですが、火力が弱く(2,300kcal/h)強風で雪が残る、標高1,377mの伊吹山山頂ではお湯が沸かなかったのです・・・(使っていたカセットボンベが100均のものなので、厳密に言うと、2,300kcal/hをはるかに下回っていたと考えられます。)

イワタニのジュニアバーナーは、低山やキャンプでは問題なく使用できていて、調達のしやすいCB缶なので、とても気に入っていたのですが、やはり標高の高い山や厳しい雪山を登るような本格的な登山では、少し頼りないと言うのが私の本音です・・・

本格的な登山に使えるシングルバーナーは上の写真にあげたバーナー以外にも、「ホワイトガソリン」を燃料とするタイプがありますが、今回はOD缶のガスカートリッジを使用したシングルバーナーを取り上げてご紹介したいと思います。

OD缶・CB缶って何?

先ほどから太字で出ている「OD缶」「CB缶」について簡単に説明をしておきたいと思います。

・OD缶

OD缶とは「Outdoor(アウトドア)」の”O”と”D”をとってOD缶。アウトドア専用に作られたガスカートリッジで寒さに強く高火力なのが特徴。このOD缶自体がバーナーの足となります。

難点は販売している店が限られており、アウトドア用品店まで買いに行く必要がある事と、CB缶と比べると価格は高くコストがかかります。バーナー本体を取り付けると、全体的に高くなり、鍋などを乗せた際に不安定になるので注意が必要です。

・CB缶

CB缶とは「カセットガスボンベ」の”C”と”B”をとってCB缶。どこでも販売していて手に入れやすいのが最大のメリットではないでしょうか?登山やキャンプ時に持ってくるのを忘れてしまったり、燃料切れになってもコンビニで手に入りますし、100均にも売っていますので、入手しやすいです。

そして、OD缶に比べ価格も安価なので、気にせずにじゃんじゃん使えます。この点で私はイワタニのジュニアバーナーを購入したのですが、CB缶の弱点の「寒さに弱い」「火力が弱い」に直面してしまいこの記事を書いています。

主要メーカーの代表的なバーナーを見てみましょう

では、OD缶のガスカートリッジを使用する代表的なシングルバーナーはどうゆうものか見て見ましょう。今回は3つのメーカーの代表的なバーナーをご紹介します。

・PURIMUS
「153ウルトラバーナー」

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プリムス(PRIMUS)
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・出力:4.2kw/3,600kcal/h ・ガス消費量:245g/h ・燃焼時間:約55分(IP-250ガス使用時) ・ゴトク(4本)148mm ・重量:116g

「115フェムトストーブ」

・出力:2.5kw/2,100kcal/h ・ガス消費量:170g/h ・燃焼時間:約80分(IP-250ガス使用時)・ゴトク:(3本)120mm・重量:57g

・EPIgas
「REVO-3700STOVE」 

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・出力:3,700kcal/h(最高出力4,200kcal/h) ・ガス消費量:308g/h ・燃焼時間:約60分(230Rガス使用時) ・ゴトク:(4本)152mm ・重量:111g

「NEO STOVE」

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・出力:4,000kcal/h(最高出力4,500kcal/h) ・ガス消費量:330g/h ・燃焼時間:約50分(230Rガス使用時) ・ゴトク:(4本)205mm ・重量:185g

「QUO STOVE」

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・出力:2,300kcal/h(最高出力2,600kcal/h) ・ガス消費量:190g/h ・燃焼時間:約120分(230Rガス使用時) ・ゴトク:(4本)105mm ・重量:98g

・SOTO
「マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスターSOD-310」 

・出力:3.3kw(2,800kcal/h) ・燃焼時間:約1.5時間(SOD-725T使用時)・ゴトク:(3本)100mm*別売りオプションで4本ゴトクあり144mm ・重量:67g

「アミカス SOD-320」

・出力:3.0kw(2,600kcal/h) ・燃焼時間:約1.5時間(SOD-725T使用時) ・ゴトク:(4本 )106mm ・重量:81g

以上が主要3メーカーの主なガスストーブです。高出力なものから、非常にコンパクトになるもの、また長時間使えるガスストーブもあります。正直どれがいいのか?迷ってしまいますよね・・・そこで、次の項目では各メーカーの歴史などを見てみたいと思います。

ガスストーブの主要メーカー3社はどんな会社なの?

色々なバーナーを見たところで、各メーカーはどんな会社なのか?どんな歴史があるのかを見てみたいと思います。

ブランドヒストリーで、このメーカーのアイテムを使って見たいと思うことってありませんか?私は最近、メーカーの歴史や企業理念を見て、使ってみたい!と思うことが増えてきました。それではご覧ください。

・PURIMUS

PURIMUS・・・1892年スウェーデンの燃焼器具ブランド。プリムスは「燃焼のプロ」
最高の品質を保証するためには「Made in Europe」であることが大切なことと考えている。
北極探検や南極、エベレストなどの歴史的な冒険もプリムスと共にあった。
(プリムスHPより)

・EPIgas

EPIgas・・・1961イギリスロンドンから北へ300kmストックポートからスタート。
EPI=Euro Pleasure International
1994年より日本国内での製造を開始。国内生産となり、MADE IN JAPANだからこそ実現できる高い安全性と機能性を兼ね備え現在に至る。
数多くの海外遠征隊をサポート。
(EPIgas HPより)

・SOTO 新富士バーナー

SOTO・・・1978年に工業用バーナーの製造会社として設立。
1992年にSOTOブランドでアウトドア市場に参入。
SOTOブランドの中心は、カセットガスを燃料とした燃焼器具。燃料の経済性、利便性などで他のメーカーとの差別化をはかり、今後の需要にも期待が高まっている。
(SOTO HPより)

以上が3社のブランドヒストリーです。一番歴史のあるのがPURIMUSでMade in Europeであることが品質を保証するために大事なことと考えられていて、南極・北極・エベレストの歴史的な冒険もプリムスが使われていた。

それに対し、EPIは1994年より日本国内製造を開始し、MADE IN JAPANだからこその高い安全性と機能性を重視し、こちらも海外遠征隊をサポートした歴史のある会社です。

この二つに対すると、1992年にアウトドア市場に参入してきたSOTO。すっかりアウトドアブランドとして定着し、数々のアイテムが販売されています。

以上、それぞれのメーカーのブランドヒストリーを簡単にまとめてみました。Made in EuropeかMADE IN JAPANか、それとも他のメーカーとの差別化を図るメーカーなのか、こういった視点からアイテムを選んでみると言うのも面白いかもしれませんね。

ガスカートリッジの価格比較

ブランドヒストリーを見ても、どのメーカーを選んでいいのかわからなかった私が、ふと思ったのが、燃料となるガスカートリッジのコストパフォーマンスでした。お気に入りのバーナーが決まっても、燃料コストが高ければ使う機会が少なくなり、意味が無くなると思ったからです。

各メーカーのバーナーは同一メーカーのガスカートリッジの使用を推奨しています。そこで各メーカーのガスカートリッジの価格を比較して、安価なガスカートリッジを販売しているメーカーのバーナーを選べばいいのではないか?と思い比較してみることにしました。

・PURIMUSとEPIgasのガスカートリッジは数種類あります。
調べて見ますと、PURIMUのガスカートリッジは2種類販売されていることがわかりました。その2種類とは「春夏用のノーマルガス」「オールシーズン用のハイパワーガス」です。 さらにEPIgasでは「冬・極寒冷地用のエクスペディションカートリッジ」という使用最低気温-20℃というガスカートリッジもあります。

・SOTOは「パワーガス」の一種類のみの販売です。

[春夏用ノーマルガスの比較]

・PURIMS ノーマルガス(小)

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プリムス(PRIMUS)
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ノーマルガス(小)IP-250G 内容量:230g・・・税抜:450円(定価)

・EPIgas 230レギュラーカートリッジ

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230レギュラーカートリッジ G-7001 内容量:230g・・・税抜:490円(定価)

共に内容用は230g。プリムスの方が40円安いです。そんなに差はないですが、これくらいの差も気になる人もいますので、微妙です。

・PURIMUS ノーマルガス(大)

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ノーマルガス(大) IP-500G 内容量:470g・・・税抜:750円(定価)

・EPIgas 500レギュラーカートリッジ

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500レギュラーカートリッジ G-7002 内容量:470g・・・税抜:790円(定価)

470gのサイズも40円の差でした。

[オールシーズン用パワーガスの比較]

・PRIMUS ハイパワーガス(小)

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ハイパワーガス(小) IP-250T 内容量:225g・・・税抜:600円(定価)

・EPIgas 230パワープラスカートリッジ

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230パワープラスカートリッジ G-7009 内容量:225g・・・税抜:630円(定価)

・SOTO パワーガス250トリプルミックス

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パワーガス250トリプルミックス SOD-725T 内容量:230g・・・税抜:580円(定価)

こちらは一番定価の安いSOTOのパワーガスと一番高いEPIgasのパワープラスカートリッジとの差は50円でした。こちらもわずかな差ですね。

・PRIMUS ハイパワーガス(大)

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ハイパワーガス(大) IP-500T 内容量:460g・・・税抜:900円(定価)

・EPIgas 500パワープラスカートリッジ 

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500パワープラスカートリッジ G-7010 内容量:460g・・・税抜:940円(定価)

・SOTO パワーガス500トリプルミックス

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パワーガス500トリプルミックス SOD-750T 内容量:460g・・・税抜:980円(定価)

460gでは差額は60円でした。ということで、カートリッジの販売価格の差は40円〜60円の差で、あまり差がないのでカートリッジのコストパフォーマンスで選ぶ必要性は無いのでは無いか?というのが私の結論です。

それと、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、ここでの比較はあくまで「定価」での比較ですので、販売店によってはEPIgasが一番安かったり、SOTOが定価でしか販売されてなかったりします。あくまで参考として考えてください。

そして、個人的に気になるのが、「冬・極寒冷地用のエクスペディションカートリッジ」ですが、参考に上げておきますね。

・EPIgas 190エクスペディションカートリッジ

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190エクスペディションカートリッジ G-7010 内容量:190g・・・税抜:690円(定価)

さすが「極・寒冷地用」ですね。190gで690円はかなりのお値段。しかし、使用最低気温-20度ですので最強のガスカートリッジです。厳冬期の登山では素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれることでしょう。

比較して、オススメのバーナーを絞ってみました

結局、ガスカートリッジの価格比較では答えがでなさそうなので、色々な要素を総合して、私の独断と偏見でおすすめのバーナーを絞って見ました。

・軽量、コンパクト重視!
やっぱり、山に持っていくものだから軽量でコンパクトなシングルバーナーがいい!パワーより持ち運び重視!というあなたには、PURIMUS115フェムトストーブがおすすめ!

プリムス(Primus) 115フェムトストーブ P-115 キャンプ用品 ストーブ (Men’s、Lady’s)

重量はたったの57gで収納時のコンパクトさが魅力です。収納サイズは5.4×7.4×2.7cm。パワーよりもコンパクトパッキングにこだわっている方におすすめです。

・パワー重視!
とにかくパワー!標高の高い雪山でも安心して使いたい!そんなパワー重視なあなたには、EPIgasREVO-3700STOVEがおすすめ!

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最高出力はなんと4,200kcal/h!収納時のコンパクトさはPURIMUSにはかないませんが、パワーならこちらのシングルバーナーがおすすめ!EPIgasなので、前のガスカートリッジでご紹介した、「エクスペディションカートリッジ」が使えます!

以上のふたつが、私の独断と偏見で選んだおすすめのシングルバーナーです。ぜひ参考にして見てください。

シングルバーナーまとめ

今回は、シングルバーナーについてのまとめ記事でしたがいかがでしたでしょうか?

登山を始められて、そろそろシングルバーナーの購入を考えていたり、私みたいに買い替えを考えていたりする人のシングルバーナー選びの参考になれば幸いです。

それでは、この記事の内容を簡単におさらいしたいと思います。

・登山用シングルバーナーとは?・・・別名、ストーブとも呼ばれ、登山時に使うことを想定して作られたバーナーで、風にも強く気温の低い標高の高い山でも高火力で使える頼もしいアイテムです。

・ガスバーナーのカートリッジは2種類・・・OD缶とCB缶があります。今回はOD缶のカートリッジを使用するシングルバーナーについて紹介しました。

・シングルバーナーを製造している主要メーカーは3社・・・今回はPRIMUS・EPIgas・SOTOの3社をご紹介しました。たくさんのシングルバーナーがあり、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。

・ブランドヒストリーを見て見ましょう・・・シングルバーナー選びに迷ったら、メーカーのブランドヒストリーを見て見ましょう。そのメーカーの歴史を知ることで、あなたの好きなメーカーが見つかるかもしれませんよ。

・各社のガスカートリッジの価格差はそれほどない・・・シングルバーナーにセットするガスカートリッジはバーナーと同一メーカーのものを使うことが推奨されています。だったら、ガスカートリッジが安いメーカーのバーナーを選んだらいい!と思いましたが、各社それほどの価格差はありませんでした。

・私がおすすめするシングルバーナーは・・・私が独断と偏見でおすすめのバーナーを紹介しました。「軽量・コンパクト重視の」方と「とにかくパワー!」という方向けに2つおすすめしました。

以上が今回のシングルバーナーの選び方のまとめです。それぞれいろんな登山スタイルがあると思いますが、ぴったりのシングルバーナーが見つかるといいですね。

ナオ
ナオ
正直、全部欲しいです・・・