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初心者が日本百名山に登る時にしておきたい計画と準備をまとめてみました。

登山初心者から次のステップへ。日本百名山に選ばれた山に登りたい!

こんにちは!Outdoor-Press編集長のナオです。

キャンプにハマった私が色々なアイテムを揃えて行くうちに、そのアイテムを持って登山をする事にもハマりました。その理由は、連休が取れなかったり、連休のどちらかの日が雨だったりでキャンプに行くことができないことが多々あったから。

キャンプに行けないストレスを発散するかのように、近場の低山を登ってコーヒーを楽しんだり、簡単な料理を作ってみたりを繰り返すうちにすっかり山の魅力の虜になりました。

そんな登山初心者の私も、山に登るようになり2年が過ぎ、そろそろ近場の低山ではなく、少し足を伸ばして本格的な山、日本百名山に選ばれるような山に登って、初心者から次のステップに進みたいと思うようになりました。

どこからどこまでが初心者でどこからがそれ以上なのか、明確な線引きはありませんが、自分の中で、日本百名山クラスの山を体験すれば、初心者を卒業したと言っていいのでは?と思っています。

日本百名山に選ばれるような山に登るとなると、普段の近場の低山以上に、計画や準備が必要。今回は初心者の私が本格的な山に登るための準備や計画についてまとめて見ました。これから本格的な登山に挑戦しようと考えている方に読んで頂きたい記事です。

 

日本百名山とは?

日本百名山とは・・・

「日本百名山」(にほんひゃくめいざん)は、小説家、随筆家の深田久弥の著した随筆である。初刊は1964年7月に新潮社から出版され、第16回読売文学賞(評論・伝記賞)を受賞した。
本著は文筆家で登山家でもあった本人が、実際に登頂した日本の各地の山から自身が定めた基準で、100座を選び主題とした随筆集。

(ウィキペディアより引用。)

登山家であった深田久弥さんが実際に登頂した山々を、自身が定めた基準で100座選んで主題とした随筆集の名前が日本百名山ということがわかったのですが、深田さんが定めた基準というのが気になります。

日本の多くの山を踏破した本人の経験から、「品格・歴史・個性」を兼ね備え、かつ原則として標高1500m以上の山という基準を設け、「日本百名山」を選定したそうです。(標高は例外もあり1500m以下の山も選定されています)

品格とは・・・誰が見ても立派な山だと感嘆する山であること。

歴史とは・・・昔から人間との関わりが深く、崇拝され山頂に祠が祀られている山。

個性とは・・・山容・現象・伝統など他にはないような顕著な個性を持っている山。

私個人の解釈としては、1500m以上の立派で素晴らしい山。登りごたえのある山。こういった山を登ることで、今の登山初心者から1つステップアップし、もっと山の素晴らしさを感じることができるのではないかと思っています。

日本百名山、どの山にチャレンジする?

日本百名山ということで、前項で説明したような素晴らしい山が100座あるので、結構たくさんあるように思うのですが、私の住んでいる近畿地方には日本百名山に選ばれた山は3座しかなく意外に少ない。

西日本にはそもそも高い山が少ないので選定数も少なく、選定されていない府県がたくさんあります。近畿地方居住者が近場で百名山に挑戦するのであれば、登る山は限られてきて、まずは近畿最高峰の大峰山(八経ヶ岳)1,915m、その次に標高が高い大台ケ原山1,695m。3つ目が伊吹山1,377m。この3つの山から挑戦したい山を選びます。

今回の目標は「脱初心者」ということで、登りごたえがあり、満足感がある山を選びたい。どの山も私が住んでいる大阪からは少し離れているので、アクセスとしてはどの山も似たようなもの。ならば、初心者を脱却するにふさわしいのは近畿最高峰の大峰山の八経ヶ岳ではないでしょうか?

近畿最高峰 八経ヶ岳 1,915m

今までチャレンジした登山で一番高い山は奈良県にある高見山で標高は1,248m。

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さらに600m以上も標高が高くなり、八経ヶ岳はもう少しで2,000mという山。登りごたえは十分にあると思いますし、何より近畿地方でもっとも高い山に登ってみたいという欲求もあり八経ヶ岳にチャレンジすることに決めました。

 

アクセスと移動時間の把握

登る山を決めたら、そこまでのアクセスについて調べておきたい。これは今までの低山登山と同様で、交通手段は何を使うのか、駐車場はあるのか、駐車場から登山口は近いのかなどを調べます。

いつもの近場の低山登山と違うのが、移動時間。今回チャレンジする八経ヶ岳までの移動時間はおよそ3時間。往復6時間車を運転することになる。その運転による疲労も頭に入れて、登山時間はどれくらいか下山時刻を決めて逆算して出発時間を決めなければいけない。

登山は意外と疲労する。それに車の運転も疲労する。安全に帰宅するのにどれぐらいの余裕が必要かは、初めての経験なのでなかなかピンと来ないが、自分が思っている以上に余裕を持った計画を今回は立ててみました。

登山サイトの「やまクエ」によると総歩行時間は6時間25分。この時間を平均だと考え、少し余裕を持って登山時間を7時間に設定。自宅に18時ごろには帰宅したいので逆算して、下山時刻を15時に設定。登山開始時刻は8時。自宅出発を5時といった感じで計画しました。

往復の移動時間がかかる登山の場合
登山の疲労だけでなく、車を運転することによる疲労も考慮して
移動時間+登山時間+余裕時間で計画を立てて無理をしないようにする。

持ち物の見直し

今までの低山登山のように、あれも作って食べたいこれもしたいと、道具や食材をたくさん持って行くことができなくなる。登山時間が長くなれば、水分補給や行動食の補給も重要になってくるし、チャレンジしたい八経ヶ岳の山頂には自販機などないので、結構な量の水を持って登山することになる。

そのため、食料も簡単で軽いものが好ましいし、必要最低限の調理具だけですませれるものにしたい。前に六甲山最高峰までの登山時に水切れを起こしてしんどい思いをしたので、ある程度の水分をザックに入れておくスペースを確保したい。

また、標高の高い山では天候が急変する場合があるので、レインウエアは必ず持っておきたい。

もし、何かあり下山時間が遅くなった時のために、ヘッドライトもザックに入れておきましょう。

山地図はiphoneのアプリで代用しています。私が使っているのはヤマレコMAPです。

ヤマレコMAP - 登山・ハイキング用GPS地図アプリ
ヤマレコMAP – 登山・ハイキング用GPS地図アプリ
開発元:YAMARECO INC.
無料
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登山前にあらかじめ登り山の地図をダウンロードすると、電波のない場所でも地図が表示され、自分がどちらに向かって進んでいるのか、山頂まであとどのくらいかがわかり、非常に便利です。

登山後に、ログとして情報を残すこともでき、他のユーザーさんに公開して情報をシェアすることも可能で、次はどこの山に行こうか決める時の情報収集にも使える便利なアプリです。無料で使えるので、これから登山を始める方におすすめです。

経験豊富な方のログを見てみると、色々な情報が記録されてあり、危険な場所や絶景スポットなど、登山をする上で良質な情報を得ることができるので私のお気に入りのアプリです。

スマホの電池の減りも気になるので、モバイルバッテリーも携帯するようにしています。

ウエアや登山靴については低山登山ではオーバースペックの物を使用していたので、特に変更しなくて良いと考えています。

持ち物の変更については以上で、とにかく水切れだけは避けたいと思っています。

 

天候を確認して、チャレンジする日を決定する

なるべく天候の良い日を選んでチャレンジしたい。せっかく遠くから来たのに、眺望もないのは嫌だし、悪天候は命の危険にも晒される。ほぼ土日しか時間が取れないので、日程選びはなかなか難しい。そこで、山に特化した天気情報サイトの「てんきとくらす」を参考に日程を決めたい。

こちらの「てんきとくらす」は山の天気を知るのに便利なサイトで、登山指数という登山をするための快適さを表す指数があり、非常にわかりやすいです。例えば、登りたい山の近くの町の天気が曇りで気温20℃という情報だけあっても、山はどんな状況なのかわかりにくいですよね?

登山指数は3A・B・Cの3段階で表されており・・・

登山指数
A・・・登山に適しています
B・・・風または雨が強く、やや登山に適していません
C・・・風または雨が強く、登山に適していません

非常にわかりやすいので、チャレンジするかしないか決める材料として最適だと思いますので、是非活用して頂きたいです。

万が一に備えて、登山届を用意

登山届は別名登山計画書、登山カード、入山届と言われるもので、警察へ提出する。基本的に提出は任意ですが、自治体によって義務付けられているところもあるようです。

登山届を提出することで、遭難や行方不明時の初動捜索が容易になり、救助が行いやすくなります。

日本山岳協会のサイトで登山届をダウンロードできます。

これくらいの山なら大丈夫とか、人が多い有名な山だから大丈夫などと過信せずに、必ず提出するようにしましょう。

提出場所は、登る山を管轄する警察署への提出を基本としていて、県警察本部地域課あてでも良いそうです。郵送FAXのほかインターネットで提出できる場合もあるそうで、ネットなら便利でいいですね。

あとは、登山口に近い駐在所や登山口などに提出箱が設置されています。

登山届の内容(最低限記入した方が良い項目)をまとめてみました。

・登山者の氏名、性別、年齢、住所、携帯番号、緊急連絡先
・登山ルート
・登山日数、入山予定日時、下山予定日時
・非常時の対策
・食料の数量

登山届を作成することで、無計画の登山を防止することができ、しっかりとした行動計画が立てれます。万が一のためにきちんと計画を立てて、登山届を作成し提出するようにしましょう。

さあ、日本百名山、八経ヶ岳へ

今回は私が日本百名山のひとつ、八経ヶ岳に登るための準備や計画についてでしたが、いかがでしたか?私のように、近場の低山だけでは物足りなくなっている方は意外と多いのではないでしょうか?

しかし、次に挑戦する八経ヶ岳は、今までと違いしっかりとした計画と準備が必要。何も考えないでさらっと登れるような山でない事は確かです。

私はそんな計画も準備も登山の一部として楽しもうと思います。色々な山情報をインプットしてその中から自分に合うものをセレクトして実行した事を、これからもOutdoor-Pressで発信していきます。楽しみにしていただけたら幸いです。

次のステップの基準は人それぞれですが、あなたも「脱・登山初心者」してみませんか?今までとは違った山の世界が待っているはずですよ。

次の記事は・・・

日本百名山であり、近畿の最高峰「八経ヶ岳」に登った登山記録です。八経ヶ岳の概要や登山口までのアクセス、駐車場情報とともに登山の様子をお伝えします。

現在鋭意執筆中