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ナイフのハンドルや木製品の汚れ・カビ・歪みなどを防ぐオイル加工には、くるみ油がオススメ!

アウトドアで使うオシャレな木製品を汚れや黒ずみ、カビから守りたい!

こんにちは!編集長のナオです!今日もご覧頂きありがとうございます!

ナイフのハンドルやスプーン、フォーク、マグカップなど、木を使って作られた製品がアウトドアによく取り入れられていますが、木を使った部分が汚れたり、黒ずんだりカビたりして、困った事はありませんか?

私は、ハンドルの部分が木で作られている包丁を使っているのですが、水洗いなどでカビたり黒ずんだりして、少し残念に思う事がありました。

お店などで販売されている木製のカトラリーは、洗う事が前提なので、表面をコーティングして汚れにくくなっていますが、木を削って自作したフォークやスプーンなどは、生のままなので水分を吸ったり、汚れがつきやすかったりします。その為、表面の保護と水分を含んで膨張したり歪んだりしないように、コーティングする必要があります。

オピネルのナイフもハンドルをオイル加工する「油漬け」という作業をしましたが、この油漬けもハンドル部分の木が水分を吸う事により、膨張したり歪んだりするのを防ぐためにしています。(ハンドルが膨張したり歪むと、ブレードの取り出しがしにくくなる為ですね。)

そこで、今回は木製品を保護するためのオイル加工にもってこいの油、「くるみ油」について、ある大工道具を作られているメーカーの方に教えて頂いたので、ご紹介したいと思います。

木製カトラリーのオイル加工に最適な理由とは?

まず、なぜくるみ油が木製のカトラリーのオイル加工に良いのかについて、お話したいと思います。

油には色々な種類があって、植物からとれるもの、動物からとれるもの、鉱物などからとれるものがあります。

その中でも、くるみは植物であるので自然由来で安心。後でくるみ油の作り方をご紹介しますが、食用のくるみから作るので、口に入れても安全。すなわち口に入れるカトラリーに使っても安心で安全というわけです。

じゃあ、オリーブオイルじゃだめなの?オリーブオイルも植物由来で口に入れても大丈夫だけど?って思われた方もおられるのではないでしょうか?

オリーブオイルよりくるみ油がいい理由がもうひとつあります。次の項目で説明しますね。

サラッとして乾きやすい。

オピネルのオイル加工の時に、袋の中にオリーブオイルを入れて、そのなかにオピネルのハンドルを2日ほど漬け込んで、乾くまで外で干したのですが、なかなか乾かなかったのです。

ベタついて使えるようになるのに、結構な時間が掛かりました。

油には乾く油と乾かない油がある事をご存知でしょうか?油を塗って、しばらくして固まって膜になっていたら乾性油。固まらず液体のままのものが、不乾性油。完全に乾かずベタつくのが半乾性油とわけられています。

オリーブオイルは、なかなか乾かずにベタベタしたので、私は半乾性油なのかな?と思っていましたが、調べてびっくり、乾かない油の不乾性油だったのです・・・そりゃあ、時間が掛かったはずだと納得しました。

今回は汚れからの保護や、気が水分を吸って膨張や歪みを防ぐためにオイル加工をするので、不乾性油で膜を形成しないオイルはあまり適していません。

その点、くるみ油は乾性油。さらっとしていて、乾くのも速くてバッチリ保護してくれるので、くるみ油の方がオイル加工に最適なのです。

くるみ油の作り方。

くるみを普段から健康のために食べている人もいらっしゃると思います。パックにたくさん入ったものをスーパーなどでも見かける事があります。後の項目で少し触れますが、くるみは体に良い食品として注目されています。どうせなら食べることもできるくるみを使おう!という事で、今回は食用のくるみをつかってくるみ油を作ってみたいと思います。

ここで注意したいのは、くるみに塩分をかけていないものを使ってください。パッケージや商品表示に塩分相当量などと表記されていますのでご確認下さい。

用意するもの。

[用意するもの]
・くるみ(塩分など、余計なものが入っていないもの。)
・作業台(まな板など)
・ハンマー
・布

今回、私が使ったくるみはこちらです。

 

くるみを布に包みます。

布にのせる分量はだいたい写真くらい。あまり多いと布に包んだ後に、ボロボロこぼれる事があるので、布でしっかり包める分量にしてください。布は、使い古したTシャツなどを切ったもので結構です。

板の上に置いて、ハンマーで叩く。

くるみを包んだ布を板の上に置き、ハンマーでまんべんなく叩きます。

ひっくり返して、反対側もまんべんなく叩いていきます。

叩いているうちに布に油が出てきます。くるみがこまかくなって、布を絞って油が出てくれば完了です。

布にくるみを包んでハンマーで叩くだけなので、簡単です。油が必要な分だけくるみを使って、残りは食べても良いし、次回のメンテナンスの時まで保存しておいても大丈夫です。

実際に塗ってみました。

今回はIt’s my knifeと雑貨屋さんで購入した、フライ返しのハンドルを先程しぼった、くるみ油を塗ってオイル加工してみたいと思います。

ナイフのハンドルはワックスでビンテージ風にしてあり、フライ返しは生木のままです。

まずは、ナイフのハンドルから。ワックスしているので、少しわかりにくいですが、オイル加工をした部分にテカリが出ています。ワックスで一応、保護はしてあるのですが、上からくるみ油を塗ることで、さらにしっかり保護されます。

フライ返しのハンドルは少し色が変わりましたが、生木のナチュラルな風合いを残して、オイル加工できるので、とてもいい感じです。

先ほどの板の上に置いて乾燥させます。数時間で乾いていたので、また上から重ねて塗って乾かします。定期的なメンテナンスも必要なそうなので、使ったら軽く塗ってやるといいです。

オイル加工だけではない、食べても栄養バランスのよいくるみ。

ここからはオイル加工から少し話がそれますが、くるみは栄養バランスの良い食べ物で、オメガ3脂肪酸や、抗酸化物質のポリフェノール、メラトニンが豊富に含まれています。また、ビタミンやミネラルにタンパク質、食物繊維などの体に良い成分も含まれており、低糖質でダイエットにも適した食材と言われています。

オメガ3脂肪酸は血管を柔軟に保つ効果があり、糖尿病や心臓の血管疾患などのリスクを下げたり、脳にも良いそうです。

簡単にくるみの健康効果についてまとめておきます。

[くるみの健康効果]
・血液をサラサラに・・・コレステロール値を下げる。
・心疾患のリスクを下げる。
・糖尿病。
・認知機能。
・骨粗しょう症対策。
・ダイエット。
・腸内フローラの改善。

(参考サイト:カリフォルニア くるみ協会様 https://www.californiakurumi.jp/ 

体に良いことばかりのくるみ、積極的に摂取したいですね。

まとめ。

さて、少し話が脱線しましたが、くるみ油についてまとめておきます。

木製の製品は、汚れやすく水分を吸って膨張したり歪んだりする恐れがあります。これを防ぐために木の表面を保護する油を塗ります。この事を「オイル加工」と言います。

今回ご紹介したくるみ油は、このオイル加工に適しています。なぜ適しているのかというと・・・

・植物由来で自然のものである事。
・食べることのできるくるみから出る油なので、口に入れるカトラリーなどに使える。
・乾性油なので、乾いて膜を形成し、汚れや水分から木を保護してくれる。
・手に入りやすいくるみを使っていて、簡単に食用のくるみから油分を抽出できる。

以上の点から、オイル加工に適しています。そして、少し脱線したお話のくるみが体に良い食べ物だという事も付け加えたいと思います。

ですので、食用で余計なものが入っていないくるみの仕様がオススメです。

また、くるみは苦手なので油だけあればいいという方は、こちらがオススメです。

ぜひ、お手持ちの木製品の保護にくるみ油を使用して、汚れや水を吸うことで起こる、カビや黒ずみ、膨張、歪みなどを解消しましょう!

次にオススメの記事は?

今回、オイル加工したナイフのIt’s my knifeを販売されているメーカーの直営店「ザ・ブロッサムズ」さんの店舗紹介記事をご覧頂きたいと思います。ナイフはもちろん、キャンパーなら一度は行って頂きたい、おしゃれでワクワクするそんなお店です!

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