意外と簡単にできる「野点」実際に登山でやってみました。
野点(のだて)って、皆さんご存知でしょうか?野点とは簡単にいえば、野外で点てる(たてる)茶の湯の事をいいます。
茶道と言えば作法があって、難しそうなイメージがありますが、今回お話する野点は自分自身に対する一服や、同行者への一服の為に点てるので、特に難しい作法は必要ありません。
要は「ここの景色が素晴らしいから、景色を見ながらお茶でも飲みながら一服しよう。」とか、「(同行者さんに)お疲れ様、ちょっと一服しましょう。今日は来てくれてありがとうございます。」みたいな感じの気軽な感じいいと思います。
普段登山やキャンプなどで、コーヒーを淹れている感じを茶の湯に置き換える。そんな感じでもいいと思います。
なんで?茶の湯なの?と思いですか?
意外とコーヒー飲めない方がいらっしゃいます。お茶ならコーヒーが苦手な方でも、一緒に一服を楽しむ事ができるので、取り入れてみてはいかがでしょう?
それでは、意外と簡単にできる野点のやり方についてお話していきたいと思います。
目次
用意するもの
まず、用意するものからお話します。器は茶の湯専用のものでもいいのですが、落として割ったり、持ち運びが重たいので、お手持ちのシエラカップで代用できます。
色々使い勝手のいいシエラカップなので、他の調理にも使えますし、内側のメモリで水の分量を計ったりできるので便利です。
その他の道具は茶道の道具となるのですが、安価なもので結構です。和雑貨のお店などに1000円前後であります。
シエラカップの上においてあるのが、茶筅(ちゃせん)です。茶筅でお茶を点てます。
お抹茶はスーパーのお茶売り場に置いてある物を使っています。だいたい、600円くらいでしょうか?
お抹茶の上に置いてあるのが茶杓(ちゃしゃく)です。茶杓でお抹茶の粉をすくい、茶碗に入れます。
以上この4点(シエラカップ・お抹茶・茶筅・茶杓)とお湯を沸かすケトルとバーナーがあれば野点は出来ます。お抹茶と茶筅、茶杓を買い足せば、普段、登山やキャンプを楽しまれている方は野点ができるので是非やってみて下さいね。
実際に茶を点てる
自己流で大丈夫です。先程も言ったとおり、自分自身や同行者さんが楽しめたらそれでOKです。自分自身や同行者さんへのおもてなしの心だけもっていればいいと思います。(きちんと茶道をされている方に怒られちゃいますが、アウトドアの野点は気軽にゆるくでいいと思います!)
それでは茶の点て方を簡単にお話します。
お湯を沸かし、お抹茶を茶杓で器に入れる
お湯を沸かしている間に器にお抹茶を入れます。写真の茶杓の上のお抹茶の量は少ないので、同じ分量をもう一杯入れてください。
器にお湯を注ぐ
勢いよく注いで、お抹茶の粉をこぼさないように優しく注いでください。お湯の分量はシエラカップの100mlのメモリあたりまで入れます。
茶筅でお茶を点てる
茶筅を上からつまむように持って、左右にスナップを使って素早く動かしてお茶を点てます。
最初のうちは大きな泡がたくさんできます。そのまま続けていきます。
そのうち、細かい泡に変わっていきますので、全て細かい泡になるまで点てます。上の写真のようになれば完成です。
どうですか?意外にも簡単ではないでしょうか?茶筅はくるくる回すのではなく、左右にまんべんなく動かしてくださいね。
お菓子があれば、さらによし!
この時は、スーパーで1個65円のお饅頭と一緒に頂きました。登山の途中の一服だったので、甘いもの補給と美味しいお抹茶でほっこり。さらに景色もよしで、登山最高!と癒された時間を過ごす事が出来ました。
野点するなら、お気に入りの和菓子を是非ひとつ持って行って頂きたいです。お茶だけでもいいのですが、やっぱりお菓子があるのとないのとでは気分が違いますから。
誰にでもできる簡単野点
いかがでしたでしょうか?
茶道をした事がなくても、簡単にできる野点のやり方をご紹介しましたが、作法にこだわることなく、ゆるい感じで野点を楽しんで頂けたら、更に素敵なアウトドアの時間になると思います。
実は私の母が茶道をやっていて、子供の頃に何回か作法の練習でお抹茶を頂いたり、茶の点て方を見たりしていました。
その時に少し教えてもらった事を取り入れて、簡単に美味しいお抹茶が飲めればと思い、山に茶筅と茶杓を持ち出して野点をしてみると、非常によかったのです。
普段はコーヒーばかりのほっこりタイムでしたが、これからは、野点も楽しんで行きたいと思います。皆さんも是非試して頂きたいと思います。
モンベルから野点セットもでてますよ!
次の記事は・・・
実際に野点をした低山登山の模様を記事にしました。場所は和歌山県の龍門山です。