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登山レポ

壮観の360°パノラマビューは必見!自家用車でもアクセス可能!〜生石高原から生石ヶ峰〜

頂上の360°パノラマビューと一面のススキが美しい、和歌山の高原をトレッキング。

平成最後の夏は、今まで経験したことがないほどの暑さで、市街地では35℃以上の猛暑日が続いた。お盆休みも通常通り仕事の私は、業務をこなしながら、頭の中で涼しげな山の景色を思い浮かべる。

「お盆休みの後半の土曜はいい天気みたいだから、どこか山に登ろう。」

「どこの山がいいだろうか?」「連休中だから、車が多いはず、あまり遠くにはいけないな・・・」

そんなことを考えながらの業務は、結構楽しい。頭を使わない業務は、だいたい次はどの山に登ろうとか、カメラの事や物欲の妄想をしている。次の休みの予定を立てる材料が次々と湧いてくるので不思議である。

ふと、なぜかはわからないけど、和歌山にある生石高原に行こうと思った。今まで気にもしていない場所だけど、突然湧いてきた。私はこういう時、山が呼んでいると思うようにしている。たいてい、そんな感じで登った山は、居心地がよく、天気も良く、眺望も良く、素晴らしい山行をさせてくれたから。

今回も素敵な山行になったのか、生石高原のアクセスや登山ルートを写真とともに登山の様子をお届けします。

 

生石高原アクセス情報

生石高原は和歌山県の北部にあります。和歌山県海草郡紀美野町中田と有田郡有田川町生石にまたがる高原です。

生石高原とは、長峰山脈の一角。生石ヶ峰(標高870m)を中心とした高原で、古くから定期的に山焼きが行われていて、ススキの大草原が広がっています。

自家用車で高原までアクセスが可能! 

登山は体力的に自信がないという人や、お子様連れでも自家用車で高原まで来ることができます。車なら、登山と違って時間がなくても立ち寄りやすいので、近くに来た際はドライブがてら、素敵な景色を見に来ていただきたい。

登山をするなら「生石山登山者駐車場」利用が便利 。

今回はこちらの生石山登山者駐車場を利用しました。無料で駐車することができます。公共交通機関でのアクセスはあまりよくないので、自家用車でこちらの駐車場を利用するか、登山をしない場合は、高原の駐車場を利用しましょう。

生石山登山者駐車場の様子① 

生石山登山者駐車場の様子②

小川の郷直売所が駐車場の端にあります。この日は人はいませんでした。自販機があります。

生石山駐車場の様子③

十数台駐車できる広さ。土曜日の午前8:30頃に到着しましたが、写真に写っている大型車だけでした。下山時は午後3時頃で隣に1台軽自動車がとまっていただけなので、ススキのシーズン以外は混んでいなく、普通に駐車できると思います。

大型車の向こう側に、登山靴などを洗える水場が用意されています。嬉しい配慮ですね。

無料公衆トイレ

トイレは駐車場から少し歩いたところに綺麗な公衆トイレがあり、無料で利用することができます。綺麗に清掃されていました。登山前に済ませておきましょう。

アクセスや駐車場の情報は以上です。続いて登山ルートを次項で説明します。

生石高原登山ルート

こちらの登山口からは3ルートあり、左から「桜の小径コース」「直登コース」「名寄松コース」です、今回は直登コースで山頂を目指し、桜の小径コースで下山を予定しました。

しかし、大雨のせいで下山ルートの一部が土砂崩れで通行止になりルート変更をしました。

途中で直登コースに県道で戻りますが、こちらの道も土砂崩れで車は通れませんでした。今後登山するときは、注意してください。

コースタイムも参考にあげておきます。比較的ゆっくりなペースです。水分補給はこまめに行いました。下山時は登山靴を脱いでリフレッシュしたりと、疲労を最小限にする工夫を今回は色々試してみました。

生石高原登山記録

先ほどの綺麗に掃除されたお手洗いをお借りして準備万端で登山口までアスファルトの道を歩きます。

駐車場からは15分くらいで生石山ハイキングコース(直登コース)の登山口に到着します。

登山口にはベンチがあり、一度バックパックを降ろし、軽くストレッチ。トレッキングポールの準備をして再出発。

登山道のポイントポイントでクイズが出題されます。答えながら登るのも面白いが、登山中は頭が空っぽになっていて、たまに見落としてしまいます。やっぱり景色を見ながら頭を空っぽにするのが、私にはいいみたい。

登山道の序盤はコンクリート。トレッキングポールはゴムキャップがあったほうがいいです。(忘れました。)

木陰の登山道に涼しい風がスーッと流れ、猛暑は何処へやら。やっぱり夏は山でしょ。

チェックポイントの大観寺に到着。登山口から15分くらいで、まだ標高もそれほどないので道路に出たらやっぱり暑い。木陰に戻りバックパックを降ろして休憩。

休憩を終え、大観寺を後にするとすぐに、「弘法大師の押し上げ岩」という名所があります。

ハイキングコースのすぐの場所に大きい岩があり、なんでも弘法大師さまが若い修行僧の時に、この山を登る際に障害となっていたこの岩を押し上げたのだとか・・・岩のくぼみが弘法大師さまの手形として残ったという伝説。

おかげさまで、障害もなく登れております。合掌。

紫陽花がまだ咲いていた・・・山の紫陽花は淡いのか、それとも終わりかけだからこういう色なのかどっちなんだろ・・・

不動の辻という分岐点に到着。いつもは寄り道をせずに頂上に向かうのだが、今回はゆっくりのペースとこまめな休憩で元気。少し寄り道をします。

立岩不動とはなんでしょう・・・

岩がひさしのように張り出していて、その下にお不動様がいらっしゃいます。ここは先ほどの大観寺の奥の院となります。お会いできた事のお礼と、山行の無事をお願いして不動の辻の分岐へ戻ります。

不動の辻より上の登山道は、大雨のせいか、倒木や大きめの石がゴロゴロしていて登りづらい状態に。トレッキングポールを使い、無理せず登ります。

結構ひどい荒れ方です。今回の山行で他の登山者に会ったのは、下山して公衆トイレのあたりで一人すれ違っただけでした。

自家用車で高原まで行けるので、登山で行く人が少ないのかもしれませんね。

そうそう、この山は自家用車で山頂付近まで行けるため、登山道も何度か普通の車道に出ます。「あの光は!頂上か!?」と思って行ってみると、ただの車道に出るという、なんとも歯がゆい思いを数回します。

もう騙されない!そう思って行くと・・・

お疲れ様でした!生石高原に到着です。こちらには駐車場と「山の家おいし」というレストハウスがあり、キャンプ場もあります。トイレももちろん完備。

看板娘のヤギの「スミレちゃん」はちょうどランチしてました。

「スミレちゃん」はなんでも、ススキの天敵の雑草を食べてくれるそうですよ。

さてここからは、生石高原から生石ヶ峰までの素晴らしい景色をお楽しみください。

南方面の山々。岩が突き出していたので三脚で記念撮影しました。

右側のこんもりとしたところが、生石ヶ峰山頂です。

和歌山市内方面の眺望。

生石ヶ峰山頂から生石高原、西方面の眺望。

秋には一面黄金色になるそうです!秋にもまた来ないといけませんね。

山頂では小さくて可愛らしい花が出迎えてくれます。「カワラナデシコ」という名前みたいです。


山頂からの眺めを動画で撮ってみました。ツイッターですがご覧ください。

青い空に白い雲、鮮やかな緑のコントラストとても素晴らしい。

この一言につきます。爽やかな風が心地よくゆっくり大自然を満喫しました。

生石ヶ峰山頂から少し下ったところに一本の大きな木があり、その周りに木製のベンチがあったので、昼食をとります。

最近カップヌードルばかりだったので、気分を変えてマルタイラーメンにしました。たまに食べたくなる懐かしい味です。コンビニおにぎり2つもペロッといただきました。

食後のデザートはおまんじゅうとコーヒーを。

和菓子にはお茶でしょ?って思っていませんか?コーヒーも合うのです。ちょうど、和菓子女子のせせさん(@nao_anko)が和菓子とコーヒー展という写真コンテストを開催していたので、この夏の課題として取り組んでみました。

和菓子とコーヒーは相性も良く、アウトドアにももってこいと思っているので、近々記事にしたいと思います。

昼食休憩もしっかりとり、下山します。桜の小径コースで下山しますが、何ヶ月も人が通ってないんじゃないの?ってくらい、草はボウボウで必死でかき分けて進みます。

やがて木々の間を通りますが、少し道がわかりにくい・・・一応木にリボンが結んで印になっていますので、焦らず探しながら下山します。

夏山の人通りの少ない登山道はやたら蜘蛛の巣が多いです。トレッキングポールで払いのけながらの下山。ポールがベタベタになりました・・・

この山はところどころ粘土質で少し滑りやすいです。そいえば粘土質の山は久しぶり。こんな山の特徴も車で来るとわからないので、ぜひ山登りして山頂まで行ってください。山頂の素晴らしい景色は車で来て見るより、3割増しくらいにはなると思います。

あと、水とかマルタイラーメンとかの味も3割増しになるのと、登って来てカロリーを消費しているので、食べ物のカロリーは実質0になります。登山って素晴らしい!

そんなこと思っているとまた車道に出ました。このまま車道を少し歩き、また山道に入り旧札立峠を目指しますが、札立峠で土砂崩れで通行止の看板。ルート変更をします。これも登山ですね。予定より遠回りですが、今日はしっかり休みながらなので、まだまだ元気です。

アスファルトも見えないくらい土砂で覆われて、古道のような感じ。

竹が風で音を立てて揺れている。それを見ているだけで猛暑という漢字二文字を忘れることができるので、自然て素晴らしい。

竹林からまもなく、行きの直登コースの大観寺に到着。このまま直登コースで無事下山しました。

全行程5時間42分の山行は無事終了です。

生石高原まとめ

天候に恵まれた今回の登山をまとめます。

生石ヶ峰は和歌山県北部の紀美野町と有田川町にまたがる生石高原にある山で、標高870mです。低山ながらも山頂では360°の素晴らしい眺望と、ススキの美しい景色が広がります。(秋は一面黄金色に。)

登山は体力的には厳しい方や子供連れの方は、自家用車でアクセスでき高原には駐車場とレストハウスと看板娘のヤギの「スミレちゃん」がいます。

登山道は序盤はコンクリートで登りやすいが、途中から大雨の影響か、倒木や落石などで足元が悪く、ところどころ粘土質のため滑りやすい。

あまり登山者がいないためか、蜘蛛の巣が多い。蛇の出現も確認したので、万が一の備えは必要です。(ファーストエイドなど)

桜の小径コースの旧札立峠で土砂崩れの工事で通行止の看板あり、旧札立峠から大観寺までの車道も途中で通行止(私は作業員の方に通していただきました。)なので、直登ルートを往復するのが望ましいと思います。

そんなに高い山ではないので、初心者の方でもおすすめできる山です。

とにかく頂上からの景色は最高です。夕日が沈む時間帯も素晴らしいと思います。秋のススキのシーズンの夕方は人が多いでしょうね。また、カメラ持って行きたい山です。

近場に美しい棚田もあります!

最近カメラにハマっているので、生石高原から車で30分くらいのところにある「あらぎ島」を立ち寄りポイントとしておすすめして、この記事を締めたいと思います。

写真を見たら、「ここ知ってる!」って方も多いと思います。私は日の出の棚田を撮影しようと、登山の前に向かいましたが、少し遅かったです・・・

どうでしょう?なかなかの絶景ではないでしょうか?

このあらぎ島から車ですぐのところに、「しみず温泉健康館」という温泉があるので、生石高原の絶景とあらぎ島の絶景をはしごして、ゆっくり温泉につかって 旅を締めくくるというのはどうでしょうか?

しみず温泉健康館HP